閉幕まで、いよいよ1ヶ月を切った大阪・関西万博。既に予約枠は満員のところが多く、閉幕までは連日大混雑が予想されています。
会場を訪れた人からは、人が多過ぎて思うように楽しめなかったという声も聞かれるようになり、前半の比較的ゆったりとした雰囲気とは状況が大きく変わってきました。パビリオンだけを目当てに出かけると、思ったように入館できず、がっかりしてしまうこともあるかもしれません。
それでも、せっかくの貴重な機会であることには変わりありません。混雑の中でも工夫次第で、自分らしく万博を楽しむことができます。この記事では、閉幕間近の大阪万博を満喫するための具体的な方法を5つご紹介します。
この記事でわかること
- 大混雑の中でも楽しめる大阪・関西万博の過ごし方
- 比較的入りやすいパビリオン
- 万博ならではのグルメやショッピングの魅力
大混雑でも大阪万博を楽しむ方法5選

大屋根リングを1周して建築鑑賞する

大阪・関西万博のシンボルともいえる大屋根リング。世界最大の木造建築物としてギネス認定されており、実際にその場に立つと写真以上の迫力を感じられる建物です。
1周約2kmあるリングの上を歩けば、心地よい風を感じながら会場全体を見渡すことができます。眼下に広がる各国のパビリオンや個性豊かな建築群は圧巻で、歩くだけでも十分に楽しめるのが魅力です。9月に入ってからはリング上もかなり混雑するようになりましたが、幅も30mほどあるため、人が多い時でも比較的歩きやすいと言えるでしょう。

おすすめは、昼と夜それぞれの景色を楽しむこと。また、夜は噴水ショーの見やすい南側(ウォータープラザ周辺)はかなり人が多くなるので、少しでも混雑を避けたい場合は北側のエリアを歩くと良いでしょう。時間帯によっては、スペインパビリオンで行われているフラメンコ、インドネシアパビリオンのダンスパフォーマンスなどを上から見ることもできます。
より深く建築を楽しみたい方には、建築やデザインの視点から万博を紹介しているCasaブルータスの特集記事を事前にチェックしておくのがおすすめです。背景を知ってから眺めることで、ひとつひとつの建物の意図や造形美をより鮮明に感じられます。
イベントやパフォーマンスを楽しむ
毎日どこかで必ずイベントやパフォーマンスが行われているのも、万博の魅力の一つ。予約が必要なものもありますが、予約なしでも楽しめる企画もたくさんあります。


そのため、訪問日が決まったら、まずは当日のイベントを調べてみるのもおすすめです。「予約なし」と記載がある場合でも、当日現地で整理券を配布するケースがあるため、当日現地でスタッフの方に運用を確認してみると良いでしょう。

また、イベントカレンダーには載っていないパフォーマンスも、実は盛りだくさん。たとえばインドネシア、タイ、マレーシアのパビリオン前では頻繁に伝統舞踊などのパフォーマンスが行われていますし、アメリカやオーストラリアのステージではライブ演奏が1日数回実施されています。時間帯によっては混み合いますが、大屋根リングの上から眺めるのも良いですよ。
回転の速いパビリオンを狙う

会期も後半になり、パビリオンにも入れなくなってきたという声を耳にするようになりました。予約必須のパビリオン入場は確かに難しいのですが、実はパビリオンによって、意外と早く入場できるところもあります。
パビリオンは、館内で映像などを鑑賞する「入れ替え制」タイプと、自由に展示を観覧でいる「ウォークスルー」タイプの2種類に分かれます。ウォークスルーの場合、思ったよりも回転が速く、早く列が進むこともあるのです。
意外と早く列が進む!ウォークスルーのパビリオン
- フランス
- スペイン
- 中国
- トルクメニスタン
- インドネシア
- シンガポール
- オーストラリア
- ベトナム
- バルト館
- カンボジア
- UAE(アラブ首長国連邦)
- コモンズ館
- 未来の都市
一方、入れ替え制の場合、一定時間内に入場できる人数が決まっているため、「ここから90分待ちです!」と言われたら、本当にそれだけ時間がかかることがほとんど。
言われた通りの待ち時間になることが多いパビリオン
- イタリア
- ルクセンブルク
- ウズベキスタン
- ブルガリア
- クウェート
- ハンガリー
- アンゴラ
上記のパビリオンに入りたい場合には、行列覚悟で行きましょう。行列に備えて、ドリンクや軽食の準備もお忘れなく!
また、入れ替え制ではあるものの、これまでの経験上列が比較的早く進むのは、タイやフィリピンのパビリオンです。特にタイはパビリオンの前でパフォーマンスも頻繁に実施されるため、待ち時間を飽きずに過ごせる点も魅力です。
万博グルメを味わう


世界中のグルメを楽しめるのも、万博の魅力の一つ。とはいえ、9月以降の混雑は凄まじく、レストランやカフェに入るのも一苦労かもしれません。そんな時には、テイクアウトのグルメを狙うのも一つです。
日本ではなかなか目にする機会のないフードやドリンクもたくさんあるので、ぜひトライしてみてください。
テイクアウトにおすすめの万博グルメ
- セルビア:ミートパイ、チェバビ
- イタリア:ホットサンド、ジェラート
- マルタ:フティーラ
- UAE:ランチボックス
- アンゴラ:フェイジョアーダ
- カナダ:プティーン
- オーストラリア:ミートパイ、ラミントン
- ポルトガル:バカリャウコロッケ
- スシロー:海鮮丼
セルビアにはレストランスペースがありますが、テイクアウトも可能。列が長くても比較的進みが速いので、混雑時でもそれほど待たずに食べられるのがポイント。また、UAEはテイクアウトの場合はレストランとは別の列で注文できます。
マルタのフティーラは、伝統的なパンを使ったボリュームたっぷりのサンドイッチ。こちらも並んでいてもかなりスピーディに列が進みます。オーストラリアもたくさんレジがあり、進みが速いのでおすすめです。
ショッピングを楽しむ
せっかく万博に行ったら、お土産もしっかり購入して帰りたいですよね。
東西ゲートの近くにあるオフィシャルショップはとにかく混雑していて、入店するのにもしばらく並ぶ必要があります。ここでエネルギーを使いたくない人は、当日限定のQRコードを店頭でもらって、オンラインでお土産を購入すると良いでしょう。
並びたくない人におすすめなのは、大屋根リングの下にあるワゴンショップ。もちろん9月以降こちらも混雑している上、オフィシャルショップと比べると品数は少なくなりますが、比較的落ち着いて商品を確認しつつ、かつスピーディに購入したい人にはピッタリです。
また、その国らしい商品を入手したい場合には、ショップだけ利用できるパビリオンに行くのも良いですね。一つでも思い出に残る品物と巡り会えたら、それだけでも「来てよかった!」と思えるかもしれません。
ショップ利用が可能なパビリオンについては以下記事でまとめているので、ぜひ参考になさってください。
まとめ:せっかくの機会なので楽しみを見つけて!

閉幕が迫る大阪・関西万博は、会期前半とは比べものにならないほど多くの来場者で賑わっています。
人が多すぎて自由に動けないと感じる瞬間も多いのは事実ですが、その一方で大屋根リングを歩きながら建築を眺めたり、ふと立ち寄ったパビリオンで新しい文化に触れたり、世界各国のグルメを味わったりと、楽しみのチャンスはまだまだたくさん残されています。
大切なのは「混雑だから仕方ない」と諦めるのではなく、自分なりの楽しみ方を見つけること。世界が一堂に会する万博という舞台は、人生の中でもそう何度も体験できるものではありません。ぜひ工夫をしながら、この特別な時間を存分に味わってくださいね。